猫屋敷の増加に伴う、ペット消臭の需要と特殊清掃業者
目次
1.猫屋敷が誕生するわけ
1-1.飼い主の知識不足が招く、猫屋敷
一般社団法人ペットフード協会が2017年に発表した「全国犬猫飼育実態調査」では、猫が952万頭となり、犬の飼育頭数892万頭を上回る調査結果が公表されました。
調査が始まって以来初めて猫の飼育が犬を上回ったのです。
(https://dot.asahi.com/dot/photoarticle/2019022100059.html?の記事より引用)。
猫を飼う場合で、次のようなケースがありました。
捨て猫2匹を拾った飼い主が、猫の繁殖のことを考えず、去勢手術をせずに飼育。
結果、子猫がどんどん増えていき、自宅の一室を猫専用にしなければならなくなりました。
一部屋与えたことで猫は室内で糞尿を行い、足場もなく悪臭が立ち込め、飼い主はその部屋にも入られない状態になりました。
その結果、猫は増え続け、20匹にもなったそうです。
1-2.猫屋敷の主な2つの大きな問題
主に猫が代表とされますが、飼い主が自分の限度を超えてペットを多頭飼いし、掃除もままならず、糞尿やゴミが溜まった家や部屋を猫屋敷と呼びます。
そういった猫屋敷には大きな2つの問題が発生します。
一つは、臭い。上記の様に糞尿やゴミによる悪臭が近辺にまで漂い、周辺の住民に大きな迷惑をかけてしまいます。
二つ目は、飼い主が一つ目の状態を放置することで、処理できなくなり、悪循環によりさらに状況が悪化することです。
それらの結果、周辺の住民の苦情によりしぶしぶ特殊清掃業者に依頼したり、最悪なのは本人は関知せず、公的機関や近隣の住民が特殊清掃業者に依頼することです。
1-3.躾を知らない飼い主が招く猫屋敷
躾もせず、ペットを飼うことで猫屋敷が誕生します。
動物は臭いで縄張りを示すためにマーキングを行います。
糞や尿を一定の箇所で行うように躾をしない場合は、マーキングを行うため好き勝手な場所でその行為を行います。
つまり、狭い部屋では縄張り争いのため、あちらこちらでマークングされてしまいます。
さらに体や頬をその床にこすりつける行動もするので、ペット自体からも悪臭が放たれます。
様々な細菌が含まれる糞尿にさらに、体にもそれが付着しています。
よってハエや害虫の宝庫にもなってしまいます。
2.臭いの元を断つ
2-1.糞尿の除去方法
猫屋敷になってしまえば、その部屋の床一面に糞尿があることが考えられます。
まず臭いを断つには、原因の元の糞尿を徹底的に除去することです。
糞の後が少しでもあると、最終工程である消臭や脱臭後も臭いが残ってしまいます。
糞尿除去には、手作業でスコップや鍬を取り除きます。
固くなりすぎて取り除けない場合は、金属ブラシやスチールウールを使い、細かくします。
除去が終われば消臭効果のある塗料で床をコーティングします。
その処理を行うことで、臭いが放たれるのを防ぎ、床の張替えを免れることができます。
ただそれでも臭いが消えない場合は、臭いが染み付いた床などの張替えが発生します。
2-2.リフォームが必要となる場合にしておくこと
上述の方法で臭いが断てない場合や糞尿が原因でダメージがひどい場合は、リフォームを考えなければなりません。
床板や壁紙はもちろん、壁自体に臭いが染み込んでいる場合もあります。
そうなると、壁まで剥がす大掛かりなリフォームになります。
もし消臭などを特殊清掃業者に頼む場合、先にその業者がリフォームも行えるかを調べておくと、発注の二重手間や費用面も抑えられます。
2-3.消臭の最終仕上げ
糞尿の除去、清掃やコーティング、リフォームの最終段階として専用の消毒剤、消臭剤を噴霧します。
仕上げには「オゾン脱臭法」、「OST(オゾンショックトリートメント)法」など、オゾンが使用されることが多くあります。
オゾン脱臭法とは専用の機械で、臭いを分解させるオゾンガスを密閉させた空間に充満させる方法です。
OST法は対象となる空間にオゾンを発生させる方法です。オゾンが発生しやすい温度と湿度に保ち、臭いの物質を消滅させます。
この方法は、オゾン脱臭法に比べ100%近い消臭効果で、消臭のスピードも格段に早い消臭法です。
脱臭に要する時間は2~3日。それで、ほぼ100%脱臭されるという調査結果もあります。
脱臭効果に加え、殺菌予防にも効果があります。
3.消臭のポイントは?
3-1.業者選定の心得
・消毒剤、消臭剤の使用回数の確認
1回だけという業者もいますが、1回だけの消臭では臭いの除去はほぼ無理だと考えましょう。
消毒剤、消臭剤の使用は最低2回以上の業者を選ぶことをおすすめします。
・消臭に自信を持つ業者を見分ける
特殊清掃業者でも1回の作業で消臭できていない場合があります。追加依頼を頼めば、別途費用が必要とされることもあります。
そのような事態を避けるため、「臭いが除去できていない場合、2回目以降は無料で実施」などとアピールしている業者を選びましょう。
このような業者は、「臭いを完全に取る」ことに自身と誇りを持っています。依頼する前に、1回で消臭できない場合の条件を聞くことも重要です。
・リフォームが可能な業者か
先にも述べたように、リフォームが必要な場合があります。
必要な場合の再度の業者選定の時間やコストを考えると、依頼しようとする特殊清掃業者がリフォームを行っていたり、業務提携しているかの有無も重要なポイントです。
4.猫のペット消臭 FAQ
Q1.トイレ以外の場所でおしっこをしてしまうのですが、躾が悪いのでしょうか?
A1.猫は元来きれい好きです。トイレ以外でおしっこをしてしまうのは、トイレが汚れていて使うことをいやなのではないでしょうか。
清潔に保つためにこまめにトイレを掃除する。
トイレを2つ用意(トイレの数は飼っている猫の数+1個が理想と言われています)。
それでも別の場所でおしっこをしてしまう場合は、動物病院に相談しましょう。
Q2.猫のおしっこの臭いを取るにはどうしたらいいですか?
A2.中性洗剤やアルコールなどを使い、おしっこを拭き取り、ペット用の消臭剤を使えば大抵の臭いを消すことができます。それでも臭いが残っている場合は、熱湯をかけてみましょう。
おしっこを拭き取ったあと熱湯をかけます。安全と思われる温度に下がれば、早めに乾いた布で拭き取ります。
ほかには「クエン酸」や「ミョウバン」も効果があります。両方とも酸性で、おしっこのアルカリ性の汚れを中和させるので落としやすくなります。
どちらも入手しやすいので、スプレーボトルに水で薄めたクエン酸水やミョウバン水を噴霧することでも消臭剤として利用できます。
5.猫の特性を知っておきましょう
5-1.猫は1回の出産で産む数は?
猫は1回の出産で2~6匹の赤ちゃんを産みます。生後5か月後から発情期が始まります。
猫は何年にも渡って子どもを産むことが可能です。
1匹の猫が一生に40匹の赤ちゃんを産むこともあるほどです。
飼い主が面倒を看きれなくなる前に、去勢手術をすることをおすすめします。
6.まとめ
ペットによる消臭方法や猫屋敷化しないための心得を紹介してきました。
もし、我が家が猫屋敷になってしまうと自力での回復には難しいものがあります。
そこで、特殊清掃業者が力強い味方となってくれますが、知識のない皆様がどの業者を選べばいいのか迷ってしまうことが現実です。
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