浴槽(風呂)で死体発見時にすべきこととは?対処法や特殊清掃業者の選び方
目 次
1.浴室死の死因=ヒートショック論が変わった!!
1-1. ヒートショック
気温が低い時に、脱衣所から浴室・湯船に入る。反対に温められた部屋から気温の低い脱衣場やトイレに入る。
このような時にヒートショック(温度の急激な変化で、血圧が大きく乱れる)現象が起こります。
脱衣所や浴室、トイレでの死亡の原因はこのヒートショックが原因だと思われていました。
しかし、2019年に発表された調査結果で、死因はヒートショック以外が要因と公表されました。
1-2. では何が原因だったのか?
上記の調査結果で示された要因。実は8割にも及ぶ高齢者の入浴中の事故が熱中症(疑いも含む)であるとのことなのです。
一番の要因とされていたヒートショックは1割という結果でした。
ここ数年夏になると耳にする熱中症は暑さや湿度により、体温調整や内蔵機能が低下することによって引き起こされます。
熱中症は戸外など高温の場所で起こると思われがちですが、室内でも起こることをご存知でしたか。
特に浴室は高温多湿で、熱中症を引き起こす条件が揃っています。
また、集合住宅などでの浴室は窓がない場合が多く、換気ができず、さらに危険にさらされる場合もあります。
使用する湯温や入浴時間でも違いますが、体温が40度を近くになると熱中症の危険度が増してきます。
高齢になると暑さを感じる機能が低下し、高温の場所に居てもそれを感知できずに熱中症に至ることが多いようです。
特に浴室、特に湯船で熱中症になると意識障害や脱力感を伴うので、そのまま意識を失い死に至ってしまいます。
2 .浴槽内の死体発見時の対処法
2-1. してはいけない事
水やお湯が張ったままの浴槽で死体を発見したら…。
浴室に入ると悪臭がする上、ウジ虫が湧いていることはもちろん、人体に悪影響を及ぼす菌が発生していると考えてください。
ですので、溜まっている浴槽の水を流すことは避けてください。
万が一排水した場合、排水管に臭いが染み付くことや、遺物が詰まる原因となります。
集合住宅などでは配管も長く複雑なので、特に避けたい行為です。
後々に悪臭が残りや排水の流れが悪くなり様々な障害の起因となります。
2-2. 避けたい行為
死体を発見したら、現状のママにしておいてください。
特に単身の場合、発見までに時間を要しています。
時間が経過すると遺体の腐敗も進みます。
また、保温機能のあるお風呂も多く、湯温が一定に保たれている場合もあるので、さらに腐敗は進みます。
そのため先述したように、悪臭だけではなく、浴槽内には様々な汚染物が溜まっています。
人体に悪影響を及ぼす要因が多くあるので、付近を素手で触れたりしないようにしてください。
後に出てくる、特殊清掃会社のプロでも防護服、防毒マスクを着用して清掃にあたります。
発見したら浴室には入らず、そのままの状態を保ってください。
2-3. 浴室の死体発見時にやるべき事
では、発見後に私達は何をするべきなのでしょうか。
簡単にまとめてみました。
(1)警察へ通報
最初にすることは、警察への通報です。
不審死を含め、警察は死亡原因を特定するために現場検証などを行います。
(2)特殊清掃業者へ連絡
人体に悪影響を及ぼす浴室内の清掃は、特殊清掃業者に依頼することをおすすめします。
まずは、依頼する業者に一報を入れましょう。(3)にあるように死体発見場所へは警察からの入室許可が出なければ入ることができません。
入室許可が出れば直ぐに作業に取り掛かってもらえるように、早めに相談の連絡をしましょう。
特殊清掃業者を選ぶ際、次にあげる3つのポイントを重視してください。
(3)入室許可を待つ
特殊清掃業者の作業を行ってもらうために、警察の入室許可の確認を行いましょう。
(4)特殊清掃業者による作業
相談・予約した特殊清掃業者に現場での清掃作業を行ってもらいましょう。
除・殺菌や脱臭など原状回復を行ってもらいます。
リフォームが必要な場合もあります。
2-4.特殊清掃業者の選び方
では特殊清掃業者をどのように選べばいいのでしょうか。
・実績
どのような特殊清掃に対応できるか、また行ってきたか、原状回復の経験度といった「実績」を教えてもらいましょう。
あまり時間の余裕がないので、地域の評判やHPを参考にすることもいいでしょう。
・見積書確認
しっかりと明細が明示された見積の提出を依頼しましょう。
各項目での作業内容と見積額の説明を聞きましょう。疑問点は遠慮せずに聞きしましょう。
別途請求が発生しないかも確認しておくとよいでしょう。
素人には分からない項目は他社のHPなどを見て参考にすることもお勧めします。
・アフターフォローの有無
臭い残りや一度で原状回復できない場合もあります。
最終リフォームを要することもあります。
依頼する特殊清掃業者の選択には、思わぬ事態にも柔軟に対応してくれるのかどうかも必要な要件です。
3.特殊清掃の主な作業
(1)あらゆる場所の拭き取り
後々問題が発生しないように、浴槽の水は流さず汚染された水は汲み取ります。
また周りに残った遺物・汚物も洗い流さず、タオルなどで拭き取っていきます。
清掃で使用した廃棄物は感染予防のためにも、他の廃棄物とは違った方法で破棄。処分します。
(2)専用薬剤での除菌・殺菌・脱臭
(3)浴室内の備品の処分
使用されていた、タオルやシャンプーなどは、除菌、脱臭後に廃棄します。
(4)場合によってはリフォーム
4.まとめ
死体が入っていた浴槽の水は排水しないでください。
排水管の詰まりや異臭問題に発展、感染の危険もあります。
事件現場の手入れは特殊清掃業者に任せましょう。
死体を発見したら、まず警察へ通報、次に特殊清掃業者に連絡しまよう。
特殊清掃業者の選択には、見積もりの分かりやすさ、実績、アフターフォローの有無などの確認で決めましょう。
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